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  • 執筆者の写真Miki

Mental Office ココカラの認知行動療法

▶︎ 認知行動療法とは


認知行動療法は、英国生まれのCognitive behavioral therapyのことでCBTと略称されます。

具体的にいうと、昔ながらの行動療法というものに認知療法や論理療法と呼ばれるものが合わさって、系統的に問題行動や症状を改善する科学的な治療法のことです。


ココカラでおこなう認知行動療法(CBT)は、問題や症状をクライエント自身がセルフケアできるようになることを目指しています。


私たちセラピストとクライエントが問題を共有し、お互いに協働で治療的な目標設定を立てて、問題を解決していきます。


古いイメージでは、専門家にお金を出すと専門家が治してくれるイメージがありますが、それは間違っています。人のこころを扱うため、玩具や道具の修繕などとは違って治り方も治し方も万人違うのです。


そのため、治療期間においてはクライエント自身も治療者の一員となり、セラピストともにチームとして「協働」していただく必要があります。


また、認知行動療法(CBT)は、他の心理療法と比べ治療は短期間でおこなわれることにも特徴があります。日本の精神科医療では、一度入院すると平均3ヶ月〜1年は退院ができません。入院費と時間を考えれば、短期治療の大切さが身に染みます…。


そのため、お薬だけを数年飲み続けている方や早く改善を求めたい方、これから受診しようかと悩んでいる方などには、お勧めの治療法の一つと言えるでしょう。

▶︎ 認知行動療法の特徴


認知行動療法(CBT)は、エビデンス(科学的根拠)に基づく治療法です。

つまり、治療効果が測定できる唯一の心理療法という事です。


今は臨床でもあまりみなくなりましたが、精神分析をはじめとする多くの心理療法は因果関係の証明はできないが、こうしてみたら症状が良くなった」といったように「臨床」がベースになっているため、効果を証明する仕組みを持っていませんでした。


現代の臨床では、エビデンスの確立が謳われていますので、そういった科学的根拠の乏しい心理療法が減っていったのかもしれません。


ただ、数ある心理療法の中で認知行動療法が一番優れているというわけではありません。


認知行動療法でも「こころ」を完全に測定することはできないので、見えないことを取り扱う治療法が「結果オーライ」だった…という事も十分考えられるでしょう。


認知行動療法は少しずつ、マイナーチェンジを繰り返していて、対応疾患の幅も拡大されてきています。ただし、治療=改善=元通り…という視点で捉えるのは危険です。


中にはそういう人もいるでしょうけど、薬に頼らずに生活できるようになることや自分の力で対処できるようになるなど、症状がひどくならない、疾患に振り回されずに済むようになれると考えた方が近いと思います。


風邪で例えれば、高熱で動けなかった人が治療後、風邪気味な感じは残っていて、鼻の通りがやや悪いとか、たまに小さな咳が出る…けど、支障はない。くらいになれたら、薬は不要だし、ずいぶんと楽になれますよね。

▶︎ 現在の認知行動療法の対象疾患(例)

うつ病(気分障害)

各種の恐怖症

摂食障害

パニック障害/不安障害

強迫性障害

アルコール依存

統合失調症

自律神経失調症etc


このほかにも、ココカラではマインドフルネスも取り入れたMBCTACT弁証法的行動療法(通称:DBT)も実践していますので、パーソナリティ障害などの診断を受けたが、それらしい治療は行った経験がない方にもオススメです!



▶︎ 認知行動療法(CBT)の治療の流れ

▶︎ 全体の構造


・10~20セッションの短期治療

 ※ 標準16セッション(個人差あり)


・およそ1回/週で開始し、徐々に間隔を広げます




▶︎ 1セッションの内容

  1. ホームワークの確認(2回目以降)と目標設定

  2. アジェンダ(取り扱う議題)の設定

  3. アジェンダを基に話し合う

  4. ホームワークを決める

  5. ふりかえり

※アジェンダとは

クライエントとカウンセラーが希望を出し合い、その日のセッションで何を話すかを決めることを言います。

クライエントは話したいこと、習得したいスキルなどを提示し、カウンセラーも同じように議題の希望を出します。お互いに協力し合い、その日におこなう内容を設定して進められます。



▶︎ 標準的な治療モデル


初期

  1. クライエントとカウンセラーの関係づくり

  2. 問題のアセスメント

  3. 認知行動療法の考え方や構造を説明

  4. 症状についての心理教育

中期

  1. セルフモニタリング

  2. 自動思考を取り扱う

  3. CBT技法の導入|コラム法など

  4. ホームワーク中心で進行

後期

  1. 治療効果の確認と強化

  2. 現実生活への般化

  3. 再発防止について話し合う


全過程を終了後も、必要に応じてフォローアップ…となります。


クライエントの取り組み方、得意・不得意などで回数が増減しますので

標準的な目安としてご参考ください。


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