Miki
メンタルを強くするコツ
人はある心配な出来事が起きたとき、自分の人生で得てきた経験や環境の中で身に着けてきた「ものの受け止め方・考え方」をします。
【ABCモデル】

そして、その考え方や捉え方で、行動や感情が決まってきます。
この「考え方」→「感情/行動」の流れには、ある程度決まったパターンが見られることが多いです。
抑うつの傾向が強い人や自分のことを好きになれない人などの場合、自分が自分に言うことの多くは、真実ではないのに何年もかけて、不健全な考えを受け入れてしまっている可能性が十分にあります。
カウンセラーさんたちは、これを「認知の歪み」と呼ぶのですが、実は私たちはみんな、この歪みを持って生きています。
こうしたウソ(認知の歪み)を認識し、それをより健全で、より現実的な考えに置き換えることを学ぶことが、強いメンタルを作る上では重要と言えます。
ただ、自分が固執してきた考えを手放し、不健全な考え方を急に変えるのは、簡単にはいかないものです。
例えば、自分を自宅であったり、自分のベッド内など、何らかの安全地帯に留めておくために、あなたの脳はあらゆる手段を使って、ウソの情報を仕入れてきます。
それは、あなたを過小評価し自信を失わせることかもしれないし、「居場所がない」とあなたに思わせようとしたりすることです。
こうしたウソを信じることは、あなたの「こころ」をテキメンに弱らせることになります。
もし、あなたが強いメンタルを手に入れたいなら、
今すぐ気づくべき「認知の歪み」のパターンを紹介します。
▶︎ 認知の歪み
1. 全か無か思考(白黒思考)
【例】
「◯◯を仕上げられなかったんだから、時間の無駄だった。」
「100パーセント完璧な状態じゃなかったから、◯◯は意味がない。」
「◯◯に気づけないんだから、完全に間違っている!」
物事を「白か、黒か」「正しいか、間違っているか」で見ており、中間がない偏り思考です。
基本的に「完璧でなければ失敗だ」と考えてしまいます。

2. 過剰な一般化
【例】
「自分は絶対に昇進できない」
「彼女はいつもあんなことをする」
「みんなが言っている」
たった1度の出来事や経験に対して、「いつも」「絶対に」というような言葉を使います。
一人の意見を社会全体の意見の様に受け止めてしまいます。

3. 過小評価と拡大解釈
【例】
「上司が人前で彼女に感謝していたということは、彼女が昇進するんだ。私じゃなくて(私が素晴らしい評価をもらったり、社内の賞を獲っていたとしても)」
「メールするのを忘れてた! もう上司は私のことを信用してくれない。これから昇進することもないし、そうなれば妻にも嫌われてしまうに違いない…」
実際よりも、大きく重要なこととして物事をとらえ、それは自分が「足りないからだ」といった結論づけに走りがちです。
自分が「足りない」と信じてしまうと、チェレンジも努力もできなくなってしまいます。

4. べき思考
【例】
「先週末に◯◯すべきだった…」
「彼らはこのプロジェクトで、私の気持ちをもっと考えるべきだ。私が怒るのがわかっているはずなのに」
「私がここまでしてあげたんだから、彼らは◯◯であるべきでしょ!?」
「〜すべき」「しなければ」「する必要がある」「する義務がある」というような言葉を使って、やる気を出そうとする傾向がある人は、うまくいかなかったり、やらなかった時に罪悪感を感じます。もしくは、他の人がやらなかった時に怒ったり恨んだりします。

5. レッテル貼り
【例】
「同僚のために立ち上がらなかった、私は意気地なしだ!」
「それが来るのもわからなかったなんて、彼は馬鹿だ!」
「私はバカだから、分かりません。」
たった1度のことで、自分や他人にネガティブなレッテルを貼ります。
また、自身にレッテルを貼ることで努力せずに済むよう、自己防衛されている人もいます。

6. 結論の飛躍(心の読み過ぎ、先読みの見誤り)
【例】
「相談すれば、怒られるに違いない」
「誰も理解してくれない。私は戻って話すことはもうないだろう」
「彼は私を見限ったんだろう」
証拠や事実をもとにした根拠もなしに、将来についてネガティブな予測をします。

7. マイナス思考(負のフィルター)
【例】
「こんなのには意味がない。誰にでもできることだ」
「1日40本吸っていたタバコが10本に減ったところで、完全にやめられなかったんだから意味がない」
「いいことが全くないなぁ…」
ポジティブなことは全く認めません。なぜか悪いところだけ記憶に留めていきます。
誰かがあなたの行動や性格をポジティブに認めてくれても、それはカウントしません。

8. 個人化
【例】
「私がもっと若かったら、その仕事に就けたはずなのに」
「私があんなことを言わなければ、彼らはそんなことしなかったはず...」
「彼が私に怒鳴ったりしなければ、私は怒ってやり返したりしなかったのに」
自分には個人的にまったく関係ないことで自分を責めたり、逆に他人を責めたり、そのような状況での自分の役割を否定したりします。

意識的にせよ、無意識にせよ、誰もがこのようなことをやっています。
しかし、そのせいで自分自身や友だち、恋人、同僚など身近な世界にも影響することがあります。
自分の考え方に「癖」があることを知り、気になる人は、客観的に見てくれる信頼できる仲間に思い切って聞いてみるのもいいでしょう。
考え方を治したいと思った方は、info@kokocara.net へご連絡ください。