
Miki
人を愛するには…
自分をむやみに罰していませんか。
自分を軽蔑していませんか。
自分を嫌っていませんか。

深いこころの傷を放っておくと、自己を憎むようになってしまいます。
自分が憎いと人を愛することができません。
他人をねたみ、憎むことで、何とか自分を持ち上げようと
無意識に努力をしますが、憎しみはますます募り、孤独へと追い込まれます。
自分のこころにある、古く深い傷を癒すのが、まず「はじめ」です。
心の傷を受けたのは、自分のせいではないのですから、
自分をやさしくいたわってやりましょう。
自分を憎み、罰し、軽蔑するのはやめましょう。

▶︎ 自分を傷つけてしまうこと
私の臨床経験において、自分のことが嫌いで嫌いで仕方なく、
自分を傷つけてしまう方たちとも出会いました。
しかし、その方々の多くは「死ぬため」に自分を傷つけているというよりも
「生きている」という実感を得るために傷つけている方の方が多かった印象です。
医療者によっては、「自傷行為=絶対悪」として捉え、叱責されることもあります。
「しっかりしろ!」とか「頑張れ!」と言われることで
自分のなかでは、「“しっかり”できない私」とか「まだ頑張らないといけないの!?」などの
自責にとらわれてしまう方もいました。
確かに自分を傷つけなくても「生きてる」という実感や確証が得られる方法があれば
行動の変容として代替行動を強化することも大切です。
しかし、頭ごなしに叱責されれば誰でも混乱し、パニックになってしまいます。
こんな時、「どうして“生きてる”確証」が欲しくなったのか考えましょう。
例えば、孤独感や将来への不安など、社会に見捨てられたような孤立感から…など。
自分が自称してしまう「動機」について詳しく分析されるといいでしょう。
動機が発生しないように工夫すれば、そもそもの「行動化」は起きないのですから。
自分では、わからない、止められない・・・という方は、
こころの専門家へご相談なさるといいでしょう。
諦める必要は全くありません。
自分を知り、他人とは違う自分を受け入れるだけで、苦しさが半減します。
