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  • 執筆者の写真Miki

素直な表現を考える

更新日:2020年12月18日

こんにちは、熊本のカウンセリングルーム「Mental Office ココカラ」です✨


今日のテーマは「素直な表現」です。

とあるレストランの外国籍の従業員が困っていました。


日本人の「大丈夫です」は”大丈夫じゃない”のだと。


彼はウェイターとして勤めていて、「おかわりはいかがですか?」と問いかけ、日本人は「大丈夫です」と答える。


それで、おかわりを持っていくと「…え?」と反応されるのだと(笑


彼らの中で「大丈夫です」とは「OK」という解釈なので、「要りません」と言ってくれたらいいのに…と思ってしまうんだそうです。


相手を気遣うあまりに表現が回りくどく、どちらともつかない曖昧な言葉って実は日本にはたくさん普及していますよね。


「どちらともつかない」ために、相手の解釈次第ということにもなりかねないこの問題を少しだけ掘り下げてみましょう。


▶︎ ダブルメッセージ

ダブルメッセージとは、口に出す言葉と本当の気持ちとが相反しているという、複雑なメッセージです。


日本的に捉えると「謙虚さ」や「遠慮」とも表現できますが、

これらが必ずうまくいっているわけではなく、むしろ困難な状況を生んでいる場合もあります。


たとえば、本当は誕生日のプレゼントが欲しいのに、口では「そんなに無理しないで。プレゼントはいいのよ」と言います。


そうして実際にプレゼントがもらえないと、憤然としたり、がっくりしたりするわけです。


よく職場などで見るパターンでは、表面的には「私にかまわないで」というトゲトゲオーラを前面に出していて、気にかけて話しかけると「ほっといて!」などと言われます。


しかし、本音は「私は苦しいの、助けてよ!」だったりすることも…。


ダブルメッセージというのは、実際には相手を戸惑わせてしまい、

結果として、関係がうまくいかなくなりやすいことがままあります。


どちらが悪いとかではなく、そういうことが人と人の間ではしばしば起きるものです。




▶︎ ダブルバインド

ダブルバインドとは、たとえば「こういうことをやってはいけない」といわれ、それならどういうことをやったらいいのかを聞くと「そんなこともわからないのか!」と怒ったり、「遊ぶな、勉強しろ!」という命令をしつつ「家事を手伝え」とも言われたりします。


その二つの命令を同時にこなすことが不可能で、困難になります。


言われたようにしなければ、けなされ、言われたようにすると拒否されるわけで、どちらの行動を取っても相手を満足させることができません。

この事例の場合、素直な表現とは「勉強もするが親の忙しさに気付いてお手伝いができる、そんな息子になってほしい」ということでしょうか。


この「勉強しろ!手伝え!」というダブルバインドには、「理想の息子になってほしい」という親の願望とともに、自分が楽をしたいという思いや親としての辛さや心情を理解してほしいといった思いが隠れているもの…と予測されます。


人を混乱させ、気力をくじかせるこれらのメッセージは親子関係にありがちなコミュニケーションです。類似した、権力を持った上司とのコミュニケーションや恋愛場面などでも起こりうるでしょう。

これらは二つの矛盾した命令をすることで、相手の精神にストレスがかかるコミュニケーションの状態で 、モラハラやパワハラなどを招きやすく、注意が必要です。


特にモラルハラスメント加害者には、「謝れと言われてすぐ謝るなんて誠意がない」などの矛盾した言動で人を支配するようなタイプが多いようです。


被害者の自尊心を傷つけ、相手が間違ってなくても間違った気にさせてしまいます。



今日は、無意識のうちに自分が相手に送っているダブルメッセージ、ダブルバインドに気をつけて、もっとストレートなメッセージを送る努力をしましょう♫

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