Miki
腹をたてる
こんにちは、熊本のカウンセリングルーム「ココカラ」です✨
臨床看護師として20年以上勤めた私は、41歳になります。
そんな私がまだ若い頃のお話です。
いわゆる「悪いやつら」の事で腹を立てて愚痴をこぼしていた事がありました。
当時、私に精神科看護のイロハを教えてくれたお師匠さんがいました。
師匠は愚痴をこぼす私の様子をただ黙って聞いていました。
話が終わると、
「…で、さっきから、◯◯が気に入らんとか、◯◯とかいう奴の事を悪く言っているけどな? いいか、よく聞きなさい。
問題を起こしているのは誰なんだ? その事を気にしてるのは誰なんだ? 」
「…!」〈グサッ〉
「いいか、多くの人がそうやって、相手のことばかりを悪く言って、自分の正当化、主張にばかり時間を費やしてしまっているんだ。
…だからいつまでたっても肝心の「自分自身の心の向上」に目が向かない。
そんなことをしているうちは、お前がいくら偉そうな格好をして、わかった風なことをいくらワメいても、真にはならないんだよ。」
私に求められていたものは、他人を変えることではなく、他によって心を乱され、他者を敵視したり問題視する自分の心のありかたをみつめることだった。
心がそのものから影響を受けなくなって(ワタクシ化が起こらなくなって)安心を得ることが大切なのだと諭された。
「お前は今ここにいない◯◯のことを気して、◯◯のことが問題になっていただろう。
だが、その相手である◯◯は今ここにはいない。
寝てるかもしれんし、TV観ながら笑っているかもしれん。トイレに行っているかもしれないんだぞ?
本当にお前が問題にすべきは、外のことや◯◯の事じゃないんだ。
◯◯のことを気にして、問題や騒ぎを起こしていた“お前自身”、その思いこそ問題なんだ。
問題があたかも外のことや、相手の側にあるように思えるかも知れないが、人のことをとやかく問題にしているのは、どこまで行っても、結局、全部お前自身。
だから、他人の様子も全部、自分の身の内・身の上のこと。
全部、自分の様子、自分持ちであるという事を覚えておきなさい。」
👉 人生すべて自分もち
〈例えば、人を憎んだりすることも、相手がそこに居なくても、全部自分の中で独り相撲していることがある〉
師は安っぽい同情など一切しません。
それよりも、もっと大切なあらゆる問題の根本的な解決に通じる核心的な心の在り方を示してくれたのです。
「問題はうちなる自分の思いであって、相手ではない。」

言うは易し、行うは難し……💧
分かってるつもりでも、実践できないのは、まだまだ己が未熟で青いということか……。
そして今日も、“自分のうちなる思い”を吐き出してしまう(笑)